アグスタウエストランドは、ARINC653に定義されたアプリケーションのパーティショニングを実装したVxWorks 653を採用することにより、軍用ヘリコプターのセーフティクリティカルなタッチスクリーンをスタンダードベースのアプローチを用いたモジュールの一部として開発しました。
課題
アグスタウエストランドは、軍用ヘリコプターのアップグレードプログラム向けに、新しいセーフティクリティカルなアビオニクスディスプレイの開発に革新的なアプローチを採用したいと考えていました。軍用ヘリコプターでは、これまでコックピットやキャビン内にアビオニクスディスプレイ制御装置を使用していましたが、新たなプロジェクトでは、新しい運用要件を満たすための追加機能の実装を目的としていました。
アプローチ
最先端のタッチスクリーンLCDディスプレイは、ARINC 653のパーティショニングを実装した VxWorks® 653 リアルタイムOSが統合されています。アグスタウエストランドは、VxWorks 653のオープンで拡張可能な設計により、ARINC 661のグラフィック固有の要件に合わせたディスプレイを構成することができました。また、従来のサプライヤーが使用していたターンキー・ブラックボックス方式とは異なり、モジュラーアプローチにより、ディスプレイシステムにアプリケーションを搭載することを可能にしました。
導入効果
アグスタウエストランドは、ARINC 653とARINC 661の規格に準拠したアプローチを用いて、HMIナビゲーションを改善し、軍用ヘリコプターのアップグレードプログラムの運用要件をクリアし、セーフティクリティカルなアビオニクス用タッチスクリーン・ディスプレイを開発することができました。VxWorks 653は、モジュラーアプローチおよびインクリメンタル認証のためのオープンな基盤を提供しています。アグスタウエストランドは、今後のアップグレードやTSUバリエーションでこれらの機能を活用することが可能となります。