採用事例
課題
カナリア大望遠鏡(Gran Telescopio Canarias)は、世界最大口径の望遠鏡で、未知の天体を発見するために非常に洗練され、コンピュータ化されたオンボードシステムを利用しています。カナリア大望遠鏡は、大容量で高性能なITアーキテクチャによって制御されています。カナリア大望遠鏡全体に物理的に分散配置された一連のサブシステムは、機能を制御し、風、温度、湿度、部品の歪み、振動などの変数の悪影響を補正します。コンピュータやセンサーなどの相互接続された機器のネットワークが、これらのサブシステムを監視し、均質なユーザーインタフェースを提供します。これらのすべてをリアルタイムで連携させることが鍵となります。
「ウインドリバーのVxWorksを選んだ理由は、
他のことに煩わされずにアプリケーション開発に
集中できる、安定性の高い、高性能の
リアルタイムOSを必要としていたからです」
— GTCプロジェクト、制御グループリーダー
マルティ・ピ・イ・プイグ氏
アプローチ
スペイン、メキシコ、フロリダ大学の共同研究であるGTC Control Groupは、従来のオペレーティングシステムでは、特定の要件を満たすことができないと判断しました。GTC Control Groupは、望遠鏡の厳しい性能要件をサポートすることができるVxWorks®を選択しました。モーター、エンコーダ、センサー、カメラなどの望遠鏡のサブシステムの多くは、マテリアルレベルでの監視とリアルタイムの結果が求められていました。
導入効果
2009年の「最初の観測」以来、スペイン、メキシコ、米国の天文学者がカナリア諸島にやってきて、現存する最大の望遠鏡で宇宙で最も遠く、手つかずの宇宙体を研究しています。VxWorksの安定した高性能のリアルタイムOSのおかげで、天文学者たちは、OSの構成の設定や基本的な問題の解決に時間を費やすことなく、アプリケーションの開発に集中することができました。観測時間は貴重であり、望遠鏡の観測は何年にもわたって行われます。VxWorksは、多くの異なるシステムをリアルタイムで緊密に連携させ動作することを可能にしました。